ビタミン剤のCMで深キョンが「ダル重〜」ってやってたの覚えてます?(知ってます?)
当時ピンときてなかったですが、最近モロにその感覚が分かってきたAIです。
日頃から健康に過ごしてる方には無縁ですが、毎月受診して継続して薬貰ってる方の多くが経験してるんじゃないかな。
・ジェネリックのメーカーがよく変わる
・1回◯錠で飲んでた薬が急にmg数が変わって1回0.5錠とか0.25錠になって飲みにくくなった
・似てるけど違う成分の薬になった
・処方されなくなった薬がある
などなど。
上の記事にもあるけど、薬局も困ってて苦肉の策でなんとかやりくりしてるんよね。
原因は製薬メーカーの小林化工が抗真菌薬(水虫の薬とか)のイトリゾールって薬に睡眠薬成分のリルマザホンが混入したものを市場に流してしまったこと。
この薬を飲んだ患者から死者や事故でのケガ人が出てしまったことで小林化工は業務停止に・・・。
直後に同じく製薬メーカーの日医工で、承認されてない工程で薬の製造が行われてることが分かり一発アウト。
これを機に製薬メーカー各社はこぞって「自主点検」ってことで自社の製造管理の点検を始め出したんよね。
点検中は一旦薬の製造を止める場合が多いので、予め未製造期間中の薬の必要量を計算して、その分をストックしてから点検に入るのが普通。
でも今は想定を上回る薬の注文があり在庫が枯渇してる品目が出てる状態です。
なんでそうなったのか?
業務停止で小林化工や日医工の薬が病院や薬局に入ってこなくなったから、まずは同じ成分の薬で他のメーカーへ変更をしますよね。
変更先の製薬メーカーは急に注文量増えるけど、製造スピードはそう簡単には上がらないわけ。工場の拡大や製造ライン増設はそう簡単にできないし、そもそも原材料の入荷量をすぐに増やすことも出来ない。(ほとんど海外輸入だから)
「メーカー(での)在庫が(枯渇してきてて)危うい」という情報を得た病院や薬局は、在庫確保しようと普通なら1箱でいいところを10箱、20箱と大量の注文を出すから余計にメーカーはおっつかない状態に追い込まれる。
メーカーは製造した薬を医薬品卸へ分配し、医薬品卸は過去の納品(注文)実績に合わせて手に入った薬を各薬局や病院へ振り分けてるのが今の状態。
つまり、薬局で過去に納品実績のない品目は注文しても納品されない。
薬局で取り扱ってたメーカーの薬が入らないから、他のメーカーに変更しようとしても過去に納品実績がないためもちろん入ってこない。
A薬局がひと月に10箱の注文実績があっても、B薬局でひと月20箱の実績があった場合、医薬品卸に3箱の在庫だったらA薬局に1箱、B薬局に2箱って具合に納品される。
なんしか全然足りてないんよね。
そんなこんなで薬局では医師と日々相談しながら対応していってます。
今、薬業界で起きてることは全国的なものなので、通ってる病院や薬局を変えても改善はされないです。
私の主観ではありけど、『薬剤師』って結構マジメな性格の人が多いんですよね。
悪く言えば細かいし融通が効きにくい。
良く言えば最適な方法を常に模索して面倒でも取り組む。
今、薬局に対して不満や不安を持ってるかも知れないけど、その程度で済んでるのは薬剤師があなたに最適なものを選んだ末の結果です。
あなたのために医師と相談し、調べまくって薬を選定し、医薬品卸の担当者と交渉して根性で薬を取り寄せた結果だということを知っておいてもらえると嬉しいAIです。
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